「伝わる」絵を描くための詳細な下書きとは?



前回の記事
「完成までイメージを保ち続けられる方法とは?」
ですが、想像以上の反響で、早くも10件以上のご意見やご感想を
メールフォームより頂きました。



「思い通りの絵が描けない」
「彩色作業がなかなか進まない」



僕も学生時代、作品の製作時間が長くなるにつれて
モチベーションが下がり、

「描きたい」と意気込んで始めたはずなのに

最終的になぜ自分はこの作品を描いているのかと
続けることすら嫌になってしまうことがたびたびありました。



そういう作品に限って仕上がりも微妙なものでした。



同じような悩みを抱えている多くの方にとって
まず詳細な下書きを描くことは、

どちらの解決方法としてもかなり有効だなぁと
個人的にも感心していたので


共感を持っていただける方が多く
とてもうれしいです。

多くの読者がお絵描きについて、切実に上達したいと
高い意識を持って励んでいることを感じました。


詳細な下書きの描き方については
前回ご紹介した元の講座にて解説されていますが

具体的な描き方もぜひ記事にしてほしい
という希望がありましたので、

詳細な描き方の工程についても
僕なりにまとめてみました。



それではテーマが伝わる作品が描ける
詳細な下書き作成の工程とは
一体どんなものなのか

今回も前回に引き続き、アカバネさんによる
「CLIP STUDIO PAINT PROメイキング」
をご紹介します。



絵のイメージ、テーマ決めとラフ
CLIP STUDIO PAINT PROメイキング

■絵のイメージ決め/ラフ
まず絵を描くにあたって絵のテーマ決めです。 ...



(以下詳細まとめ



1.イメージを決める




まず最初に、その時に描きたいものを
次々箇条書きしていきます。




(ちょうど冬だし何か冬っぽいものにしようかな・・)

⇒・冬の情景



(そういえばあんまりハイアングルの絵って
描いたことないし挑戦してみよう)

⇒・ハイアングル



(最近元気っこ描く機会多かったし
久しぶりに大人しめなしっとりした絵かきたいな)

⇒・しっとり、雰囲気系



(きらきらすき(小並感))

⇒・きらきらした感じ



(イギリスの町なみかきたい)

⇒・洋風な建物



このように思いついたものから具体的に書き出し、
その中から使えそうな要素をまとめて
構想を練っていきます。




2.イメージを具体的にする


次に頭の中でどんな感じの雰囲気にしたいか
イメージを膨らませていきます。



アカバネさんは、自分の作っている
作品シリーズの一つにイメージが合いそうということで、
ここでは以前描かれた絵を見返しています。





イメージをより具体的にするために
描きたい雰囲気に近い絵や写真を
軽く探してみるのも効果的です。



ただし、あまり探すことに
夢中になりすぎないように注意して下さい。



「なかなかしっくりくる画像が無いなぁ」
と、イライラしはじめたら赤信号。




その時点で、どれだけ自分のイメージに近い
画像を探し出すか、という目的にすり替わっていますので
疲れ果てるまで検索を続けてしまう可能性大です。



そうなってしまっては
せっかくの創作意欲も台無しです。



このまま最悪なモチベーションでの創作活動に
してしまうフラグは是非とも回避したいので

そっと目を閉じて、
頭の中でイメージする作業に切り替えましょう。



あくまでゆるーく検索して、
イメージを具体化するのが目的です。




理想ぴったりの画像なんて
そうそう見つけられるものではありません。



かえってあまり理想に近い画像を見つけてしまうと
描く際にそのイメージに引っ張られすぎてしまうので、
これもよくありません。



それに、これからあなたが描きたい絵なのに
そのイメージピッタリの画像を見つけてしまっては
もはや作る意味がありませんよね。



むしろ見つからずに済んで
良かったかもしれないと考えましょう。



3.ラフを描く


固まってきたイメージを元に、思い切ってラフを描きます。





4.下書きにグレースケールで彩色


ラフが描けたら、下書きに彩色しながら
イメージを起こしていきます。





このとき最初は明暗のみのグレースケールで
彩色するのがポイントです。



全体の明暗バランスを見ながら
画面の構成を大まかに考えていきましょう。



進めながら思いついた案などもどんどん画面に
取り入れていきます。



多少汚くても自分が把握できれば良いので、
気にせず積極的に進めていきましょう。



5.下書きにカラーで彩色




グレースケールでの下書きが完成したら、
次はその明暗イメージを元に、カラーで彩色します。





ここまで来ると、イメージも
だいぶ具体的になってくるので

自分は今どんなシーンを描いているのか
一言で表現してみましょう。



これも頭の中のイメージを
定着させるために有効です。



アカバネさんは、最終的なイメージとして
『夜景が綺麗なイギリス町の中央の塔の天辺で楽しそうに
夜空にお絵かきをする2人組の少女』に決定しました。



これだけ分かりやすく一言で表現できれば
頭の中のイメージもかなり具体性が上がってきています。



6.イメージに辿り着くまで試行錯誤



画面の明暗バランス、見せ場、テーマが決定したら

オーバーレイ、乗算、トーンカーブなどで
色をいじったり、効果をつけたり
納得行くまで繰り返しましょう。



これで詳細な下書きの完成です。






以上をまとめると


1.イメージを決める
2.イメージを具体的にする
3.ラフを描く
4.下書きにグレースケールで彩色
5.下書きにカラーで彩色
6.イメージに辿り着くまで試行錯誤


となります。



注目すべきは、すべての工程が
イメージを固めるための作業だということです。




下書きの時点でここまで作り込んだら
一貫性のある絵にならないわけがありませんよね?



「この絵のテーマは何ですか?」と聞かれるまでもなく
完成した作品がテーマを主張してくれますし、
見る人の印象に強く残ります。

仮に聞かれたとしても、あなたは一瞬で答えられるはずです。



逆に、聞かれて「あれ、なんでこの絵を描いたんだっけ」と、
すぐに答えられない作品は、あまり見る人の印象に残らない
可能性が高いです。



「描きたい」という気持ちは
絵の描き始めに最高潮に達します。




そして、「こんな絵にしたい」という強い気持ちこそが
自然とその作品にテーマ性を生んでくれます。



これを有効活用しないなんてもったいないです。



あなたの中にせっかく生まれてくれた
インスピレーションを最後まで捉えて離さないために

作業の中で薄れてしまう前に、その下書きに
あなたの想いを焼き付けてしまいましょう。



このひと手間こそが、あなたの「絵を描きたい」と感じた
強力なイメージを、余すことなく作品に注ぎ込むための
秘訣なのです。



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この記事へのコメント:

oosakaなんばさん

私も漫画かいていたので、気持ちはわかります。出力20パーとかになってしまいますね。雑になることおおかったかな。

ふぉくすけ

> 私も漫画かいていたので、気持ちはわかります。
>出力20パーとかになってしまいますね。雑になることおおかったかな。

実際に漫画を描かれていた方に共感いただけて嬉しいです!
製作時間が長くなるほどモチベーションの維持って難しくなりますよね。

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